qualiadiversity’s diary

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ダイバーシティ推進は本気じゃなければ効果なし!

 経済産業省が「ダイバーシティと女性活躍の推進~グロ?バル化時代の人材戦略~」を発表した。報告書は、一貫して、ダイバーシティを女性活躍の観点から論じており、これまでの研究の集大成とも言える、充実した内容で読み応えがある。様々な事例や調査から、女性活躍やダイバーシティ推進に積極的に取り組む企業ほど成長しているし、業績がよい傾向にあることを紹介している。
6月に関係閣僚会議決定された「『女性の活躍促進による経済活性化』行動計画~働く「なでしこ」大作戦~」など一連の動きを見ると、ようやく国も本気になってきたなという感じ。

 「女性活躍推進で業績があがるのか?成果との関係は?」ダイバーシティを社内で推進しようとすると、必ず出てくる管理職の声だ。どんな戦略もそれだけで業績や売上げが簡単に上がるわけがないことを十分承知しているはずの管理職が、ことダイバーシティ(女性活躍)になると因果関係をしつこく求めてくるというのもちょっと変な話だ、といつも思うのだが、本報告書ではその答えを明快に用意している。

 国内外のデータを使いながら、女性管理職増加と経常利益増加の正の相関関係を紹介したり、女性活用が進む企業ほど経営指標・株式市場の評価も高いことを明らかにしている。さらに、ダイバーシティ(女性活躍)推進による経営効果を5つの類型パターンとして
紹介している。

?プロダクトイノベーション(女性の視点を活かした商品開発等)
?プロセスイノベーション(女性の視点を活かした販売戦略等)
?外からの評価の向上(人材確保における優位性等)
?職場内の効果(社員のモチベーション向上等)
?社会的責任(CSR)に関する評価の向上

 成果との関係で1つ言えることは、「“本気”で取り組んでいるか?」ということ。目的レス、表面だけ、限定的、短期的、このような考え方・やり方ではその恩恵を被ることはできない。本気で取り組む・やり続ける企業だけが、組織の活性化や業績向上、成長にプラスの影響を実感しているといえる。
とりわけ、「女性活躍」はダイバーシティ推進の試金石とも言われている。これが出来ずして、本来のダイバーシティ(多様性)を活かすことは難しい。
いまだに、「ダイバーシティ(女性活躍推進)をやる必要があるのか?」という質問をする人が社内に多数存在しているとしたら、「うちの会社はやばいぞ、時代に取り残されかねないぞ」というくらいの危機感を持った方が良いのでは?


「企業活力とダイバーシティ推進に関する研究会」報告書 経済産業省2012年報告書は
以下よりダウンロード出来ます。
http://www.meti.go.jp/press/2011/03/20120301003/20120301003.html