2009-06-20 E+R=Oとは? ダイバーシティマネジメント GSW最終日の「コンフリクト解消」のセッションは帰国便の都合で途中退席し最後を聞き逃し残念に思っていたが、一緒にいったTさんがGEWELのブログでレポートを発表してくれた。感謝!http://blog.gewel.org/?eid=83418 印象に残っているのが E+R=O という公式 これは、 Event+ Response = Outcome つまり「Event(出来事)」に対して、どのように「Response(対処するか?)」によって、Outcome(その結果)が変わるという意味。 出来事をコントロールしたり変えることは難しいけれど、その対処法を変えることはできる。それによってもたらされる結果を変えることもできるのだという考え方を表したこの公式、覚えておくといろんなところで使えそうだ。 重要なことは、反応する前にいったん立ち止まって考えてみること。 (Press pause between the E and R) これは私がよく使う、停止ボタンと一緒だ。結構かっかとしやすい私は、いつも額の真ん中に停止ボタンをおいている。何か起こったときはすぐに反応するのではなく、一旦その停止ボタンを押すことによって冷静に考えられるのだ。それでも無理なときはトレイに行くってのが常套手段。 Response(対処法)を変えるための一番よい方法は「物事のとらえ方・考え方」を望む結果にあわせて変えることだ。 考え方を変えるためには、アルバート・エリスの認知療法(ABC理論)が役に立つ。 A:Activating event(出来事)B:Belief(信念,固定観念)C:Consequence(結果) 出来事と結果の間には、必ずその出来事をどうとらえるか・どう考えるかという信念・価値観に基づく解釈がある。 その解釈が不合理であったり、非論理的である場合、それを変えることで結果を変えるというもの。 「共働きであっても、妻は夫よりも先に家に帰らなければならない」という思い込み(信念)があると、仕事で遅く帰ると罪悪感に悩まさる。けれど「女性も責任をもって仕事をしているのだから、妻が遅く帰ることがあってもいいじゃない」と考え方を変えると、変な罪悪感に悩まされることもない。(私はこの療法を知ってずいぶん楽になった) こうあるべき・こうでなければならない という思い込みを捨て、目の前の現実( 出来事)をしっかり受け止め、どのような結果を望むか冷静に考え、対処する。 それがコンフリクト解消の基本なのだということを改めて確認した次第。 PS.オバマ大統領の演説を聴くと彼がクールな現実主義者(プラグマティズム)であるという印象を強く感じる。様々な困難な事態を現実として受け止め(受容し)、それにどう対処するかを真摯に考え信念をもって実行する。それによってわずかであってもこれまでとは違う結果が得られるのではないだろうか。