2008-12-28 バラク・オバマのスピーチ力 学びの箱 米国初の黒人大統領 バラク・オバマ氏の演説集が売れているそうだ。私も思わず3冊も買ってしまった。(苦笑)。 わかりやすくて説得力のあるスピーチは以前から評判だったけれど、大統領になったことで改めてきちんと聴いてみたいと思う人が多いということなのだろう。 朝日出版社の「オバマ演説集」 http://www.asahipress.com/bookdetail_lang/9784255004518/ では津田塾大准教授の鈴木健氏が、そのスピーチの秘密を次のように述べている。 1.実演(enactment)。話している内容の証明として、話し手自身が機能するような技巧を効果的に使用している点。彼自身が「人種の融合の象徴」として、スピーチの内容を実演している。 2再現(repetition)の多用。同じ構造の文を繰り返すことでリズムを整え、聴衆に理解しやすくする。3・3・3の法則とよく言われるが、疑問分を3回繰り返し、その回答を3回同じ構造でくりかえることで、相手にその内容を印象づける。 3イデオグラフ(ideograph)覚えやすくインパクトのある言葉やフレーズを政治的スローガンとして用いる技巧。「希望(hope)」や「変化(change)」などのシンプルなスローガンを繰り返し、自分のビジョンや具体的な政策を提示している点。 (P4~P5引用再構成) これらの手法と独特のゆっくりした低く落ち着いた話しぶり(delivery)によって、人を惹きつける演説が生まれたのだろう。 オバマ氏を選んだアメリカが今後どうなっていくのか目が離せない。振り返って、我が国日本は。・・ 年末年始は、久しぶりに熟考する時間のとれる貴重な時期。だからこそ、自分に何ができるか、何がしたのか、どうありたいのか。ゆっくり考えてみたい。